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労福協 活動レポート

2021年12月6日独言居士の戯言

独言居士の戯言(第221号)

北海道労福協政策アドバイザー(元参議院議員) 峰崎 直樹

立憲民主党の新代表に泉健太氏選出へ、逢坂代表代行、西村幹事長、小川政調会長の新布陣へ

立憲民主党の新しい代表が選出された。先週30日に開催された代表選挙の結果、4人による第1回目の結果は50%以上獲得した候補がいないため、上位2名での決選投票に持ち込まれた。その決選投票の結果は、泉健太氏が205ポイント、逢坂誠二氏が128ポイントとなり、泉健太氏が新代表に選出された。泉代表は47歳、北海道の札幌出身で選挙区は京都3区、当選8回というフレッシュさを感じさせてくれる若手のホープである。もともとは京都の立命館大学を出て福山哲郎参議院議員の秘書を経験して政界にデビューし、25歳という被選挙権ぎりぎりの若さで最初の総選挙に挑戦するものの、落選という厳しい現実からスタートしたようで、徒手空拳、まさに裸一貫で闘い続けてきた政治家であることは間違いない。私自身、お父さんが石狩市の市議会議員だった関係もあり、その存在を早くから知っていて、一度は京都の選挙区での応援に駆け付けたこともある。逢坂さんも北海道のニセコ町長から国政に打って出られ、最後は道産子対決となったが、結果としてかなりの差がついてしまったようだ。最終的に人事において4人の候補者それぞれが新しい役員体制の中に組み入れられ、逢坂誠二氏は代表代行、小川淳也氏は政調会長、西村ちなみ氏は幹事長という重責を担うことになった。

地方で頑張った逢坂候補、国会議員票では小川氏が健闘

選挙結果を見て感ずることは、第1回目の投票で泉候補と逢坂候補が地方票で接戦となり、党員サポーター票では泉氏が47ポイントと逢坂氏の38ポイントを引き離し、地方議員票では逢坂氏の48ポイントに対して泉氏は46ポイントと肉薄している。と同時に、国会議員票で泉氏の94ポイントに続く第2位に72ポイントの小川淳也氏が続いていることが目立っている。小川氏は、結果が出た直後の街頭集会で、決選投票に行けると思っていたし、代表になりうる可能性は十分あると思い続けていたとのことだ。

都道府県代表の選挙結果は泉氏が勝利、背景は来年の参議選か

決選投票での泉候補と逢坂候補の差が予想以上に開いたことが気になるが、国会議員票以上に注目したのが、各都道府県代表47人の投票結果であり、泉氏が35票に対して逢坂氏は12票と大差がついたことにも注目したい。来年の参議院選挙にむけて、32ある1人区の戦いでどうしたら勝利できるのか、そのことが大きく左右したのではないかと思ったりするが、都道府県における立憲民主党の存在感(党員サポーターや地方議員数)がどの程度なのか、十分に知らないだけに推測の域を出ない予想である。

地方の投票結果の開票前に国会議員の投票すべきだったのでは

開票作業で気になったのは、地方の党員・サポーターと地方議員の投票結果を国会議員投票の前に公開したことだ。地方票が50%のウエイトを持っていることもさることながら、党員や地方議員の動向によって国会議員が投票に影響しなかったかどうか、すべての投票結果を同時に発表していればどうなったのか、なかなか微妙だったのではと思えてならない。

ある情報(「デイリー新潮電子版」12月3日付の青山和弘氏の記事)では、第1回目で2位になるのは逢坂氏ではなく小川氏ではないかとみられていたようで、背後では2回目の投票で2位3位4位の連携が話し合われたとのことだが、逢坂氏が党員サポーターや地方議員が多い北海道本部の代表で、小川氏よりも地方票で優位に立ったことで2位に食い込み、その2-4位連携がうまく行かなかったとのことだ。その情報によれば、泉陣営の中で小沢一郎氏が人事カードを使って動いたと書かれているが、何とも昔の名前が暗躍している姿を知れば、せっかくフレッシュなイメージとなった立憲民主党の将来が灰色がかって見えてしまうのではないかと思えてならない。

「ウエブ論座」の田中秀征氏や榊原英輔氏の精彩を欠くコラム?!

田中秀征氏が「ウエブ論座」で書いているように、未だに民主党政権時代のリーダーが派閥を率いている立憲民主党の現実に、代表選挙が盛り上がらなかった一つの要因を見ておられるが、それが盛り上がらなかった要因かどうかは確かめようがないものの、なかなか厳しい指摘と言えよう。もっとも田中秀征氏のこの11月2日のコラム「盛り上がりを欠いた立憲の代表選 新執行部4人の結束で脱皮できるか?!」では、代表選挙を総選挙の前に実施すべきだったとか、さらには来年6月の参議院選挙前までに「政党再編の大波が必要」といった問題提起など、やや乱暴で精彩を欠き説得力の感じさせない分析だと思った次第だ。かつての冴えた政治分析が光っていた田中秀征氏だが、最近の「ウエブ論座」掲載のコラムは、率直に言ってあまり魅力を感じない。経済欄では、榊原英輔氏のコラム『日本は先進国で最低の成長率~IMFの「世界経済見通し」を読む』(11月19日)にも同じようなイメージを持ってしまう。「ウエブ論座」を読んでいる者の一人として、率直な感想である。

選挙の世論調査報道の改革を、松本正生埼玉大学名誉教授の道新インタビュー記事に注目

ちょっと話は総選挙の結果に戻るのだが、北海道新聞12月4日朝刊のスコープ欄に「衆院選予測『外れた』わけ」と題して松本正生埼玉大学名誉教授のインタビュー記事が掲載されていた。今回の投票日直前の新聞各紙の予想と結果が道新と毎日は自公絶対安定多数視野、朝日は自民過半数(233)確保の勢い、と指摘すると同時に立憲の苦戦や伸び悩みをいずれも指摘していた。これに対して、自民党寄りと見られていた読売・日経・産経は、いずれも自民党は単独過半数が微妙と予測し、立憲の議席増を読売と産経は見出しで取り上げていたわけだ。また、NHKの出口調査も自民党と立憲民主党の議席予想(かなり幅のある予測値だった)を大きく間違えたことも衝撃的であった。

固定電話から携帯電話へ、どうやって正確なデータを作れるのか

松本名誉教授は、調査方法が固定電話から携帯電話へとシフトできていないと正確に掴めなくなっていることを指摘され、松本教授とNTTドコモが開発したドコモの『dポイントクラブ』会員5600万人対象の『dサーベイ』調査で調査すると、ほぼ正確な調査結果が得られると述べておられる。今後、各新聞社やテレビ局の予測調査は、いかに携帯電話をうまく取り入れることができるのかにかかっていると言えるし、毎日新聞は松本教授と共同して「世論調査研究センター」という論調査会社を設立している。松本教授は、世論調査は「社会の意識確かめる公共財」としての価値があることを強調しておられる。

松本教授の若者の「保守化」と高齢者の自民党離れについての言及

ちなみに、若者の意識が保守化したのではないか、という記者の質問に対して、
「若者は多数派から外れることを怖がり、試験の正解を選ぶように政治を捉えています」とそれほど若者は物事を深刻に考えていないことを指摘されている。

また、かつて自民党支持が強かった高齢者で、安倍政権になって反転したのは何故なのかについて、
「強権的なイメージと『森友、加計学園』問題に代表されるスキャンダルです。菅義偉政権でも日本学術会議の任命拒否問題などが影響しました。こうした問題を気に留めていない若者と、非常に気にする60代以上にきれいに分かれます」

それにしても、今後の世論調査のやり方について、出来る限り正確に反映できるよう、マスコミ各紙の改革を強く望みたいものだ。


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